中古住宅の購入と既存住宅状況調査

中古住宅を買うときに

1戸建ての住宅に住みたい!

「1戸建ての住宅に住みたいな」と言った場合、家を建てる、という選択肢だけでなく、中古の住宅を買う、中古のマンションを買う という選択肢も現代の日本では当たり前になってまいりました。

世界的には、欧米を中心にだいぶ昔から中古の住宅を買うというのは当たり前のことだったのですが、スクラップ&ビルドという考え方が長い間標準だった日本では、ここ最近やっと「モノを長く大事に使おう」と言う考え方が基本の「ストック型社会」への移行が進んできているのです。

このように、まだまだ世界的には少ないのですが、それでも中古住宅の流通量の少ない日本で、徐々にではありますが現在は増加傾向にあります。

 参考:住宅の存続年数 

国名 存続年数
日本 32.6年
アメリカ 66.6年
イギリス 80.6年

 参考:中古住宅の流通シェア 

国名 流通シェアの割合
日本 14.7%
アメリカ 83.1%
イギリス 80%
フランス 68.4%

日本には耐震基準が強化されてきた歴史がある

日本の場合は、耐震基準が段階を追って厳しく法律改正されてきた背景もあって、どの段階での耐震基準が適用されている建物なのか、と言うのは、なかなか一般の方には縁遠い話でもあります。

 関連BLOG記事  旧耐震基準と新耐震基準とは何か?

様々な本やメディアで調べれば、ある程度のことはわかってきますが、建物の管理状況や取り巻く自然状況などによっては、その内容と実際の建物自身の状況かどうか?ということは、必ずしもイコールで結ばれないことも充分にあります。

既存住宅状況調査とは?

そんな中、建物のことについて専門家ではない皆様が、いざ中古住宅を買おう!と言うときに、

不動産仲介業者さんや売主さんの言うことを真に受けて買うことしか出来ない

というのは何だか不安ですし、不平等だと感じませんか? 話によれば、買った後にいろいろな問題が発覚してトラブルや訴訟などに発展するケースもあるという話です。

実際に、一般の方々の多くは現在でも 中古住宅の質に対して不安を抱いている と言うデータがあり、これが中古住宅の流通量の阻害要因のひとつとなっているのです。

そこで、宅地建物取引業法が改正され、平成30年4月より、不動産の仲介業者に対して

中古不動産の売買契約の際に、中古不動産を買う方に対して「既存住宅状況調査」の出来る「既存住宅状況調査事業者の斡旋」が「出来るか否か」を伝えること

これ以外にも、

一定の期間内に既存住宅状況調査が行われた中古住宅を売買する場合は、重要事項説明の一環としてこの調査結果の説明を義務付ける

という義務付けが施行されます。

これによって、中古住宅やマンションを買おうとする方が、実際に買う前に、第3者である「既存住宅状況調査技術者」(別名:インスペクター)に建物の状況の調査を依頼することが出来る、という選択肢が持てるようになったのです。

もちろん、上記の内容は、既存住宅状況調査技術者の斡旋が「出来るか否か」ですので、買主の皆様が、

建物状況調査をしてもらいたい!

と思われる場合、

既存住宅状況調査技術者を 斡旋の出来る仲介業者さん が仲介業者ならば、何の問題も無いのですが、斡旋の出来ない仲介業者さん が仲介業者の場合は、ご自分で既存住宅状況調査事業者を探すか、斡旋のできる仲介業者さん に変える必要が出てきます。

そうなりますと、逆に仲介業者さんの立場から言えば「建物状況調査技術者を斡旋出来ない」となると、買主の皆様から、仲介業者として選んでもらえない可能性が出て来るので、当然、既存住宅状況調査技術者を斡旋する方向となるでしょう。

また、必然的に 質の悪い中古住宅を、あたかも何の問題も無い中古住宅として販売してしまう質の悪い仲介業者 も自然と淘汰されていくこととなるではないでしょうか。

こうした形で、既存建物状況調査が世間に浸透していくことで

充分な知識を持った有資格者が中古住宅を調査・評価すれば、中古住宅の流通量の阻害要因も解消できるのではないか?

というのが行政の期待だと言うわけです。

既存住宅状況調査技術者とは?

この宅建業法で指定されている「既存住宅状況調査技術者(インスペクター)」という資格は、

  • 一級建築士
  • 二級建築士
  • 木造建築士

の、いわゆる建物の専門家である「建築士」しか取得の出来ない資格となっています。ですので、必然的に「建築士」が調査をするということとなります。

なお、上記の建築士はそれぞれ設計できる建物の範囲も違います。ですので、その設計の出来る範囲の建物しか既存住宅状況調査は出来ないこととなっております。

簡単にまとめますと、下記が設計・状況調査の出来る建物の範囲となります。

資格種別 構造 高さ、階数 延床面積
一級建築士 制限なしで全ての建築物
二級建築士 木造以外 高さ13m以下かつ軒高9m以下 300㎡以下
木造 高さ13m以下かつ軒高9m以下 1000㎡以下
木造建築士 木造 高さ13m以下かつ軒高9m以下 & 2階建て以下 300㎡以下

※上記に寄らず一部の特殊建築物(500㎡超)は一級建築士のみにしか設計・状況調査はできません。(ex.百貨店、病院、劇場…)

また、これは不動産を買う人にとってのメリットだけではなく、不動産を保有している方にとっても、

自分の保有している不動産に対してきちんとした調査によって付加価値をつけられる

と言う点でも重要な価値のある手段なのです。

※ 中古住宅のうち、確認申請時に「型式認定」という特殊な手段で申請し、確認済証が降りている中古住宅の場合(ハウスメーカー独自の構造など)、一般の建築士には調査が不可能となります。これらの中古住宅の場合は施工したハウスメーカーに依頼する必要が出てきます。

当社の既存住宅状況調査技術者

当社では、北川原 望 が 一級建築士/既存住宅状況調査技術者 の資格を有しておりますので、ご希望に応じてご依頼ください。

個人の皆様だけでなく、法人様からの調査ご依頼も、もちろん受付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

既存住宅状況調査の料金

当社の既存住宅状況調査の料金(税抜)は、

購入する中古住宅価格の 0.2%(最低金額50000円)

となっております。

料金例:

売買物件 既存住宅状況調査の料金 売買仲介手数料(参考)
1980万円のマンション 1980万円×0.2% = 3.96万円
・・・料金は 5 万円
65 万円
2900万円の1戸建て住宅 2900万×0.2% = 5.8万円
・・・料金は 5.8 万円
93 万円

※ 中古マンション(区分所有)の調査につきましては別途ご相談の上とさせていただいております。

※ 法人様からの定期的なご依頼の場合、別途価格はご相談させていただきます。